2023年に開催された、第65回 ピリオディックジュエリーフェアで出展されたジュエリーの一部をご紹介します。
ピリオチックジュエリーフェアは、1995年の初回より年2回のペースで開催して参りましたが、第65回目はコロナ禍で中断され、約3年ぶりにようやく開催ができました。ニューヨークより、美術館クラスの品々・錚々(そうそう)たるトップブランドのヴィンテージの逸品が出展され、日本の皆様にご紹介できる喜びもひとしおのフェアとなりました。
K18WG Diamond Bracelet, Carier
K18WGダイヤモンド ブレスレット
【カルティエ】
- ロンドン
- 1995年頃の作品
- 230石のプリンセスカットD=28.14 cts(カルティエのレターによる)
直方体の長短を交互に並列させ、ファセット面の多いプリンセスカット230石を整然と敷き詰めた華麗なバーティカル・ストライプ。ビブラフォンを彷彿とさせる美匠から、澄み切った輝きが響き渡ります。カルティエの卓越したデザイン力がほとばしる、透徹されたクールビューティ。
Pt Diamond Pendant, TIFFANY
Pt ダイヤモンドペンダント
【ティファニー】
- 1900年頃の作品
- 1石のペアシェイプカットD= 4.37 ct(D-VS2-Type IIa/GIA )
由緒あるデュポン家で受け継がれてきた秘宝。ダイヤモンドの産地は1900年まではインドしかなく、来歴からゴルコンダ地方の漂砂鉱床から産出された“ゴルコンダ”のタイプⅡaの可能性大。神聖さを宿すほどの気高い光輝が、辺りを聖なる領域で制覇します。
Pt Emerald & Diamond Necklace, Lazar Kaplan
Pt エメラルド ダイヤモンドネックレス
【ラザール・キャプラン】
- ニューヨーク
- 1990年頃の作品8石のラウンド
- 7石のエメラルドカットE=35.36 ct(ザンビア産とのこと/AGL)
- 421石のラウンドカットD=約32.50 ct
ラザール・キャプラン氏(1883-1986年)は、ダイヤモンド研磨会社を1903年にアントワープに設立。1914年に拠点をニューヨーク移します。氏は、ダイヤモンド原石を見極める傑出した審美眼があり、同時に最善の輝きを引き出す為、一つ一つの結晶に情熱を注いで研磨していました。氏の名声を不動のものにしたのが、ヨンカーという726ctもの巨大な原石の研磨をハリー・ウインストンから依頼され、成功したことです。以来、「カッティングの魔術師」と呼ばれ、有名ブランドは、こぞって氏の研磨するダイヤモンドで作品を作りました。当ネックレスも、研ぎ澄まされたエメラルドとダイヤモンドの輝きの饗宴。宝石の覇者たる貫禄を漂わせます。
Pt/K18 Ruby & Diamond Bracelet, Carier
Pt/K18 ルビー ダイヤモンド ブレスレット
【カルティエ】
- パリ
- 1920年頃の作品
- 80石のヨーロピアンカットD=約7.00 ct
- 56石のフレンチカットR =約8.00 ct
気品あふれるオールドヨロピアンカットダイヤの燦爛と、端麗なフレンチカット※ルビーの連結が、エレガントな表情をたゆみなくフレージング。お手元の高貴なシナジーを思わず目で追ってしまいます。※フレンチカットは、高品質な宝石にしか施されなかったピラミッドを想わせるカッティング。アンティーク時代、手のかかる高価なカットだったので、主にハイブランドが扱っていました。