2013年に開催された、第51回 ピリオディックジュエリーフェアで出展されたジュエリーの一部をご紹介します。
Ptダイヤモンドリング
【ハリー ウィンストン】
- 1971年頃の作品
- 1石のエメラルドカットD=8.57ct Fカラー、VVS1(GIA)
- 2石のバゲットD=0.75ct
冴え冴えとした圧巻の閃光が響きわたります。
たとえようのない瀟洒な佇まい。
Pt Emerald & Diamond Brooch, Mellerio, Paris
Ptエメラルド&ダイヤモンドブローチ
【メレリオ・ディ・メレー 】
- パリ
- 1925年頃の作品
- 1石のクッションE=76.50ct
- ラウンド&バゲットD=約3.25ct
メレリオ・ディ・メレーは1613年フランス王室御用達となり、現在に至るまで400年にわたってヨーロッパ王室御用達であり続けている最も歴史のある老舗名門ジュエラー。
荘重なメゾンの地下には古い顧客台帳が大切に保管されており、マリー・アントワネット(1755年~1793年)、ナポレオン3世妃ウジェニー・ド・モンティジョ(1826年~1920年)をはじめ、歴代王侯貴族の名が綿々と連ねられています。この作品も、メレリオの華麗なる歴史を伺い知れる76ctもの大粒エメラルドを配した絢爛豪華なブローチ。20世紀初頭の王侯貴族の特注品であったことは間違いありません。
Pt Diamond Ring, Harry Winston
Ptダイヤモンドリング
【ハリー・ウィンストン】
- 1970年頃の作品
- 1石のアッシャーカットD=7.61ct Kカラー、VS2(GIA)
- 2石のテーパードバゲットD=約0.65ct
ロイヤルアッシャー社は1854年オランダのアムステルダムで創業。
1902年に生み出したのが革新的なスクエアカット“アッシャーカット”。それはプリズムのような輝きが特徴で、当時はたいへん斬新なカットとされ、高品質かつ大粒ダイヤモンドにのみ施されていたので、ハイジュエラーしか扱う事ができませんでした。
アッシャー社を世界的に有名にしたのは、1905年にアフリカで発見された3106ctもの史上最大のダイヤモンド原石(発見者の名前からカリナンと称される)を英国国王エドワード7世の依頼で研磨したことからです。その原石は105石に切り分けられましたが、一番大きなものが530.20ctの“カリナンⅠ世”。これは英国王室の王笏にはめ込まれています。このHWの作品にもアッシャーカットが施された7.6ctもの大粒ダイヤモンドが。
風格溢れる歴史的な威光が轟くように輝きわたります。
Art Deco Pt Egyptian Style Brooch, London
Ptエジプシャンリバイバル アールデコ ブローチ
- ロンドン
- 1930年頃の作品
- 190石のラウンドD=約2.90ct
- サファイヤ、エメラルド、ルビー&オニキス(※カリブレカット)
1922年、イギリス人考古学者、ハワード・カーター(1874~1938)によって「世紀の発見」と言われるツタンカーメン王の墓が発見され、1922年以降、第3次エジプトブームがヨーロッパに巻き起こりました。精緻なカリブレカットの意匠が古代エジプト美術を彷彿とさせる端麗な作品。(※くり抜いた図柄に隙間なくはめ込むために様々な形に研磨することをカリブレカットと言います)
Pt Diamond Brooch, Oscar Hyman
Ptダイヤモンドブローチ
【オスカーハイマン&Co.】
- 1955年頃の作品
- 17石のペアシェイプD=約8.25ct
- 66石のラウンドD=約5.00ct
- 16石のバゲットD=約1.00ct
ダイヤモンドの輝きがたわわに実っているような爛漫の煌めき。優美なラインにも手ぬかりなく全面にダイヤモンドが…。贅沢なしつらえがただならぬ高貴なオーラを漂わせます。
K18 Kashmir Sapphire & Diamond Ring
K18カシミールサファイヤ&ダイヤモンドリング
- 1910年頃の作品
- 1石のクッションS=3.31ct 非加熱(グベリン)
- 2石のヨーロピアンカットD=約2.10ct
デュポン家旧蔵の最高品質級のカシミールサファイヤ。
抜群の透明感を誇るバイオレットがかったベルべッティブルーの類稀な煌めきが、時代を超えて奥深い威厳を醸し出します。
Pt Sapphire & Diamond Brooch & Earings, VCA
Ptサファイヤ&ダイヤモンド・カメリアモチーフ・ブローチ&イヤリング
【ヴァンクリーフ&アーペル】
- 1975年頃の作品
- ブローチ:38石のS =38.98ct
- 163石のラウンド=8.23ct
- イヤリング:48石のS=21.15ct
- 192石のラウンドD=4.72ct
優美なカメリア(椿の花)モチーフ。縁飾りの高品質ホワイトメレーの輝きが、清冽なサファイヤ・ブルーの輝きを際立たせています。華美ではないのに、ラグジュリー。
厳かな品格を静かに湛えています。
K18 Sapphire & Diamond Ring, VCA, Paris
K18サファイヤ&ダイヤモンドリング
【ヴァンクリーフ&アーペル】
- パリ
- 1975年頃の作品
- 1石のカボションS=約2.75ct
- 16石のオーバルS=約7.00ct
- 34石のラウンドD=約2.90ct
パゴダ(仏塔)からインスパイアされたデザイン様式。神秘的なエキゾチシズムをジュエリーに昇華した嗜(たしな)み深い輝き。